
著者 中村 文則
出版元 河出文庫
発行日 2013年4月20日
掏摸(スリ)という犯罪に着目した作品。
中村先生は人の心の奥底の欲望や渇望などの「餓え」を心理描写にとして文字に起こすのが非常にうまいですよね。
スリのタイミングやスキルなどの描写を文字として表すのもわかりやすく読みやすかったですね。
そして、主人公の心理描写を読み手側に委ねる感じも、「さぁ、主人公はどう考えているか君にわかるかい?そして、次の行動も予測できるか?」と中村先生に言われているような気がします。ぼーっと読んでいてはダメだ!って感じですね。
中村先生の作品を楽しんでください。